2024年7月7日聖霊降臨後第7主日(緑)
(マルコ6章1-13節)
私たちの父なる神と主イエス・キリストから、恵みと平安とがあなたがたにあるように。アーメン
あなたの居場所はどこですか?
実は、祈り、そして礼拝は、「あなたの居て良い場所」、「あなたの帰ってくるところ」です。なぜなら、私たちは祈り・礼拝を通して神様と出会うからです。いわば、「…おかえり、いってらっしゃい…」。神様が「おかえり」と迎えてくださり、みことばによって養い、「いってらっしゃい」と送り出してくださります。
聖書には、イエス様が故郷で受け入れられなかったという出来事さえ記されています。イエス様の居場所のない世界。故郷の人々は、イエス様の家族とのしがらみの中にあって人間的な想いを拭えなかった人が多くいたことでしょう。だから、神の子としてのイエス様を受け入れることができなかった。このことは私たちも同じです。祈り・礼拝で神様に出会う時、人間的な思いを優先するならイエス様の故郷の人々と同じ想いを抱くことになってしまいます。それは、私たちにとっても居場所のない世界です。
誰だって、祈る時には、自分自身の弱さがなくなるようにと願うことでしょう。でも、どうやらそのような願いは、私たちが神様中心の生活をするなら必要ないようです。なぜなら、イエス様は弟子たちを、ありのままの姿で受け入れ、そして最小限の持ち物で神の愛を現す旅へと送り出しました。また、聖書には「わたしの恵みはあなたに十分である。力は弱さの中でこそ十分に発揮されるのだ」(2コリント12:9)と記されます。私たちの目には足りないと想うかもしれない。でも、神様はありのままの私たちを「おかえり」と迎えてくださり、必要なものを整え「行ってらっしゃい」と送り出してくださるのです。
人知ではとうてい測り知ることのできない神の平安があなたがたの心と思いとをキリスト・イエスにあって守るように。アーメン